最近、スーパーで目にすることも増えてきたハーブ。一口にハーブと言っても、料理に風味をプラスするものから、古くから薬用として使われてきたものなどさまざまな種類があり、例えばミントだけでも300種類以上あります。

そのため、「どうやって使ったらいいか分からない」という人も多いのではないでしょうか。

そこでハーブに詳しく、有機ハーブティーなどの「ハーブ商品」のプロデュースも手がけるフローレンスめぐみさんにハーブの活用法について伺いました。

ハーブとは大まかに言うと、香りや味わいを持つ植物のこと。
ちなみにスパイスもハーブの一種です。花や葉、茎はハーブとして、種や実、根はスパイスとして分類されることが多いようです。

また、イタリア料理などで使われることが多いので、ハーブ＝洋をイメージする方が多いかもしれませんが、日本原産のハーブもあり、お茶の原料になる「ドクダミ」や刺身に添えられる「大葉」といったものが挙げられます。ハーブを使うと聞くと難しく思うかもしれませんが、実はとても身近な存在なのです。

ハーブは、ハーブティーとして楽しんだり、ガーデニングとして鑑賞したり、小物づくりなど、いろいろな用途があります。料理に使うと、ハーブの風味がプラスされ、深みのある味と香りを楽しむことができます。例えば肉料理なら香りの強いもの、魚料理であれば柔らかな香り、野菜なら爽やかな香りが合いやすいですね。ピザトーストにバジルを加えたり、チキンのローストにローズマリーを添えたり、サラダにディルを散らしたり……。

レシピサイト「ヤマザキッチン」でもハーブを使ったレシピを紹介しています。
例えば「スキレットで作る！レーズンゴールドの絶品バタートースト」では、タイムを合わせることで、レーズンパンの甘みを引き立たせています。

「サバ缶とマッシュルームのアヒージョ」では、青魚にローズマリーを組み合わせて、魚の臭みを消し、お互いの旨味を引き立てています。

ただしハーブは足が早いので、残ってしまった時は、キッチンペーパーで包んで食品保存用袋に入れて、野菜室に入れておくと長持ちします。

それでも使いきれないときに挑戦して欲しいのがハーブバター。製氷機にカットしたハーブと溶かしたバターを入れて冷凍庫で固めておけば、ローストしたお肉やサーモンに乗せたり、パンに塗ったりといろいろな用途に活用できます。他にもオリーブオイルやハチミツにハーブを漬け込むのもおすすめです。

けれども、お店で売っているフレッシュハーブは決して安くないうえに、やっぱり使いきれないという人も多いでしょう。 そこでおすすめなのが、自宅で育てる「キッチンハーブ」です。

多年草が多いハーブは、園芸初心者の方でも比較的育てやすいのがポイント。

ハーブは種から育てることもできますが、簡単に根付いて、すぐに収穫できることから苗木がおすすめです。苗木は、ホームセンターや園芸店で購入することができます。

また、育てるスペースがない、土いじりが苦手という人に、人気が高まっているのが水耕栽培。小さい容器で育てられるので、キッチンやリビングなどの室内で育てられますし、こまめな水やりに気を配る必要もありません。また、虫が発生しにくいのもポイントです。最近はインターネットや百円均一ショップで水耕栽培用キットを売っているので、初心者でも手軽に始めることが可能です。

初心者の方が育てるのにおすすめのハーブは、先ほど紹介したレシピでも使っている「タイム」と「ローズマリー」。

タイムは乾燥気味に育てるのが適しているため、こまめに水や肥料を与える必要はありませんし、多少日陰でも育ちやすいハーブです。

またローズマリーは乾燥や強風に強いのが特徴。この２つのハーブなら、失敗することはほとんどないでしょう。

またローズマリーは寄せ植えにも活用できるハーブです。虫が嫌う香りを放っているので、カモミールなどの虫を寄せつけやすいハーブと一緒に育てると、虫除けになります。

キッチンハーブは、使いたいときに使いたい分だけ摘めばいいのでとっても便利。キッチンや室内で育てれば、部屋にハーブの良い香りが漂います。見た目も可愛いので、ぜひトライしてみてください。