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コラム#09 節約や時短にぴったり! 賢い冷凍保存の方法を教えます コラム#09 節約や時短にぴったり! 賢い冷凍保存の方法を教えます

冷凍のコツを押さえて、
おいしさをキープ

買ってきた食材や余った料理を「なんとなく冷凍」している人も多いのではないでしょうか。実はちょっとしたテクニックを覚えれば、冷凍した食品をよりおいしく食べることができます。

そこで冷凍生活アドバイザーとして、テレビや雑誌などで活躍。冷凍テクニックをまとめた冷凍本シリーズや、「いますぐ食べたい!冷凍食品の本」(自由国民社)など、数々の著書を持つ西川剛史さんに、冷凍庫の賢い使い方を教えてもらいました。

西川剛史さん

冷凍保存にはこんなにメリットが!

冷凍にはいろいろなメリットがあります。

1つ目は冷蔵や常温に比べて、保存期間が長くなること。食材を腐らせずにすむので、食品ロスの削減にもつながります。

2つ目は時短調理ができること。例えば、洗ってカットした野菜や、味付けをした肉を冷凍しておけば、下処理をせずに調理することができるので、料理する時間がないときにとても便利です。

3つ目は家計の節約になること。最近は食材が値上がりすることも多いので、安いときにまとめて買っておき、冷凍保存する人が増えています。

覚えておきたい冷凍テクニック

食品を傷ませるよりは、とりあえずでもいいので冷凍をしたほうが良いのですが、3つのテクニックを知っておくと、冷凍した食材をよりおいしく食べることができます。

まず、最も重要なのは鮮度です。食材はスーパーに並んでいるときから、自宅の冷蔵庫で保存をしている間にも鮮度が落ち、おいしさは損なわれていきます。買った日に冷凍するのか、悪くなる直前に冷凍するのかでは、おいしさに格段の差が出るので、買ってきたらすぐに冷凍することをおすすめしています。

2つ目に重要なのが、食材を空気に触れさせないことです。冷凍庫の中は非常に乾燥しているため、食材が空気に触れた状態で冷凍をすると、乾燥や酸化が進んでしまいます。実は、冷凍した食材に霜が付くのもこの空気が原因です。そのためにまず食材の表面に密着させるようにラップで覆い、さらに冷凍用の保存袋に入れて、空気をしっかりと抜くように封をしましょう。カット野菜は、ラップで小分けにしておくと、調理の時にさっと使えて便利です。

とはいえ、自宅で完全に空気を抜くのは難しいもの。そこでおすすめしたいのが下味冷凍です。
液体調味料と一緒に冷凍することで、食材が空気に触れるのを防ぐことができるため、おいしさをキープした状態で、保存することができます。特に肉は酸化をしやすいので、下味冷凍が最適です。

最後のポイントは早く凍らせることです。凍らせるまでに時間が長くかかると、食材の中にできる氷の結晶が大きくなり、細胞や組織を破壊して、味の劣化につながります。早く凍らせるために、なるべく薄く、平らにして冷凍しましょう。そうすることで、解凍時間も短くなるメリットがあります。

おいしく食べるためのポイント

解凍するときは、野菜であれば、凍ったまま加熱調理をするのがおすすめです。肉や魚を生の状態に戻したいときは、流水解凍や氷水につけて解凍するとおいしさをキープできます。

ちなみに電子レンジで解凍をする方も多いと思いますが、加熱ムラができやすいため、実は上手に解凍するのは難しいのです。
レンジで野菜を解凍するときは、耐熱ボウルなどに野菜と水を少し加えて、ラップをしてから加熱をすると、蒸すように解凍できて、加熱ムラが起きにくくなります。
冷凍した料理などは、加熱の途中や、加熱後に全体を混ぜると、食べるときに「表面だけ解凍されていて中はカチカチ」というような、極端な解凍ムラを防ぐことができます。

また冷凍した食材をおいしく食べるには、長期間保存しすぎないことも大切です。どんなに気を配っても、徐々に劣化は進んでいきます。いつ冷凍したかわからないような状態まで保存しないようにしましょう。
冷凍した食材を使い切るためにおすすめしたいのが、使いかけのものを収めるボックスやスペースを作ることです。早めに使ったほうがいいものは、このスペースにまとめておき、1ヶ月に1回はチェックして、整理する習慣をつけるといいでしょう。
使いきれていない食材があったら、カレーや鍋、スープなどに、残ったものを全て入れてしまうのがおすすめです。

冷凍作り置きで忙しい朝に活躍!

時間がない朝に役立つのが、ピザトーストの冷凍です。食パンにピザ用のトマトソースを塗って、ピーマン、ウインナーなどオーソドックスな具材やチーズをのせて、表面を固定するようにラップで包んだら、冷凍保存袋に入れて冷凍庫へ。朝は凍ったままオーブントースターで焼くだけと手軽です。
ピザトーストを作るときの注意点は、パンの食感を損ねないようにトマトなど水っぽいものをのせないこと。水分のある食材をのせるときは、バターやマヨネーズを塗ってから、トッピングするようにしましょう。

また、クリームチーズを塗ってバナナやマンゴーをのせた甘いトーストもおすすめです。

おすすめの冷凍トーストレシピをご紹介!

ヤマザキッチンでご紹介している冷凍できるトーストのレシピもピックアップしました。

1つ目は「しらすのアヒージョ風トースト」。
シンプルですが、焼き上げてからオリーブオイルを回しかけることで、オリーブオイルの風味をしっかりと楽しむことができます。

作り方と冷凍・解凍方法:
浅く十字の切り込みを入れたパンに、おろしにんにくを塗り、しらすをのせたら、ラップをして保存袋に入れて冷凍します。
食べる際は、パンにオリーブオイルを回しかけてから、トースターでこんがりと焼き、仕上げにオリーブオイルと粗びき黒こしょうをかけ、イタリアンパセリをのせ、レモンを添えていただきます。

しらすのアヒージョ風トースト

2つ目は「フレンチトーストエッグメルト」。
牛乳に浸して、冷凍することで内側までしっかりと味が染みこみ、パンの乾燥を防ぐこともできます。

作り方と冷凍・解凍方法:
パンにたまごサラダ、ピザ用チーズをのせ、もう1枚のパンでサンドします。卵に牛乳・砂糖・塩・こしょうを加え混ぜ、卵液を作ります。保存袋にサンドしたパンと卵液を入れ、途中で裏表をひっくり返しながら約30分程寝かせ、保存袋のまま冷凍庫に入れて保存します。
食べる際は、レンジで約2分程加熱したパンを、フライパンで焼きます。バターを入れて中火で片面を焼き、焼き色がついたら裏返し、さらにバターを加えて蓋をして弱火で約3〜4分じっくり焼いていただきます。

フレンチトーストエッグメルト

3つ目は「肉巻きスティックパン」。
肉の旨味を吸ったパンはトーストとは違うおいしさを楽しめます。ボリュームがあるので、男性にもおすすめです。

作り方と冷凍・解凍方法:
縦5等分に切ったパンに、縦5等分に切ったスライスチーズ、2等分にした大葉、塩を振った豚バラ肉を巻きつけ、ラップをして保存袋に入れて冷凍します。
食べる際は、中火で熱したフライパンに凍ったままパンを入れて全面を焼き付けます。全面焼き色がついたら弱火にし、醤油・みりん・おろしにんにくを合わせた調味料を肉の部分に少量ずつかけます。焼きあがったらお皿に盛り、レモンとクレソンを添え、お好みでかつお節をかけていただきます。

肉巻きスティックパン

ちょっとしたコツをマスターすれば、冷凍庫をより賢く活用することができます。日々の調理にぜひ取り入れてみてください。

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