野菜ソムリエプロに聞く
夏野菜の魅力
夏の足音がすぐそこまで聞こえてくる季節になりました。
まぶしい太陽の下で心地よく汗をかいたり、涼しい部屋でホッと一息ついたり。そんな夏ならではの毎日を健やかに、そして自分らしく楽しむために、日々の食卓へ上手に取り入れたいものの一つが「夏野菜」です。
そこで今回は、野菜や果物の専門知識を身につけたスペシャリスト「野菜ソムリエプロ」の資格を持つ料理研究家の牛原琴愛先生に、夏ならではの野菜のおいしさや選び方などをお聞きしました。
夏野菜はカラフルな色彩のものが多く、水分をたくさん含み、夏に不足しがちな栄養もサポートしてくれる働きもので、夏に積極的に摂りたい食材です。
代表的な食材が「トマト」です。トマトに含まれる「リコピン」には強い抗酸化作用があり、紫外線やストレスで増えすぎた活性酸素を抑制し、肌へのダメージや老化、生活習慣病のリスクを軽減する働きが期待できます。さらに、疲労回復をサポートする「リンゴ酸」や「クエン酸」も含まれており、疲れた夏の体にうれしい栄養素が豊富です。
他にも、きゅうり、なす、ピーマンなどは、成分の9割が水分でできているので、食べることでほどよい水分補給になり、体温を下げてくれます。苦味による食欲増進効果が期待されるニガウリ(ゴーヤ)や、独特の粘りが夏バテ予防になるオクラなども夏野菜の仲間です。
みんなが知りたい夏野菜のギモン
料理教室やセミナーなどでよく質問をいただきますが、その中でも多いのは野菜の「選び方」と「保存方法」です。
特に夏は暑さで食材の鮮度が落ちるのが早く、たくさんあると保存するのも難しいですよね。
夏野菜の多くは原産地が暑い地域が多く、比較的暑さに強いのが特徴。そのため、保存の際は冷やしすぎないことが大切です。
暑いからと冷やしすぎてしまうと、低温障害を起こして味を損ねてしまうこともあるので注意しましょう。
続いて、代表的な夏野菜の選び方・保存方法をご紹介します。
〇トマト
形が丸くて持つとずっしりと重みが感じられ、しっかりと赤いもの、お尻の部分に“スターマーク”といわれる放射状の筋があるものがおいしいしるしです。
<保存のポイント>
トマトは、ヘタ側を下に向け野菜室で保存しましょう。ヘタ側の果肉は比較的しっかりしているため重みで潰れにくくなります。使い切れないトマトはヘタを取り除いてから丸ごと冷凍保存も可能です。水をかけると簡単に皮が剥け、加熱調理におすすめです。
〇オクラ
鮮やかな緑色で表面が産毛でびっしりおおわれているものがおすすめです。ところどころ黒く変色しているものは鮮度が落ちているので避けましょう。
<保存のポイント>
保存はキッチンペーパーなどで包み、保存袋に入れて冷蔵室より少し温度設定の高い野菜室へ。変色しやすいため、できるだけ早く使い切るのがおすすめです。
〇なす
表皮に光沢があり色むらがないもの、ガクにとげがある品種はとげがピンとしているものがおすすめです。また、ガクのすぐ下が白いものは、収穫から間もない一番新鮮でみずみずしいしるしです。この部分は時間が経つと紫色に変わっていくため、「ここが白いこと」が鮮度を見分けるポイントになります。
<保存のポイント>
ひとつずつラップで包んで冷蔵庫の野菜室へ。なすは水分を嫌うため水気がついたらふき取ってから保存しましょう。
〇きゅうり
緑色が鮮やかで重みがあり、太さが均一のものが良いきゅうりです。イボのある品種は触ると痛いほどイボがしっかりとがっているものが新鮮です。
<保存のポイント>
きゅうりは水分が蒸発しやすいため、ひとつずつラップで包んでから保存袋に入れ、しっかりと口を閉じ、できれば切り口を上にして立てて冷蔵庫の野菜室に入れましょう。空いた容器などを利用すると便利です。
おすすめの夏野菜レシピをご紹介!
以下に、ヤマザキッチンでご紹介している夏野菜を使ったおすすめのレシピをピックアップしました。
1つ目は「 ブルスケッタ 」
水分を多く含むトマトは、そのままでも十分おいしく食べられますが、トマトに含まれる「リコピン」は脂溶性のためオリーブオイルと一緒に食べることで効率よく体内に吸収されます。トマトとオリーブオイルを合わせたものをパンにのせた「ブルスケッタ」は、手軽に作ることができおすすめの一品です。
2つ目は「 きゅうりとしらすの和風サンド 」
水分をたっぷり含むきゅうりを一本つかった一品。きゅうりは「カリウム」を多く含むため、体内の余分な熱と水分を逃がしてくれます。
きゅうりと相性の良いしらすとの組み合わせに、焼き海苔がポイントのサンドイッチ。さっぱりとしつつも食べごたえもあるので、食欲のない時でもおすすめです。
3つ目は「 夏野菜のタルティーヌ 」
なすやズッキーニ、パプリカなど夏野菜がたっぷりのって彩りも鮮やか。仕上げのオリーブオイルは、旨味と水分をギュッと閉じ込め、パプリカに含まれる「ビタミンA」の吸収率も高めてくれる優れもの。手軽に作れ、目にも楽しい一品です。
4つ目は「 和風ゴーヤーのポケットサンド 」
ゴーヤーに多く含まれる「ビタミンC」と全粒粉のダブルソフトに含まれる葉酸は相性が良い組み合わせ。夏バテ防止にも◎。
最後は「 トマトチーズカレーフォンデュ 」
夏にぴったりなトマトとカレーを合わせた一品。スパイスでエネルギー代謝を高め、トマトや緑黄色野菜から疲労回復に必要なビタミンも補給でき、夏の体を中から元気にしてくれます。みんなで楽しめるのもいいですね♪
これからが旬の夏野菜。ぜひ毎日の食卓に取り入れて、暑い夏を思い切り楽しんでみてください。