ボリビア多民族国
ラパス
朝食は、街角の絶品パン料理を!
香ばしく焼けた生地の中は、あふれんばかりのスープとたっぷりの具。ボリビアで国民的に愛される惣菜パンにして朝食の定番「サルテーニャ」。種類は豊富で、牛、鶏、豚肉味のほか、最近ではベジタリアン向きのメニューもポピュラー。
撮影:工藤睦子
月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年12月号
編集タイアップ企画より
香ばしく焼けた生地の中は、あふれんばかりのスープとたっぷりの具。ボリビアで国民的に愛される惣菜パンにして朝食の定番「サルテーニャ」。種類は豊富で、牛、鶏、豚肉味のほか、最近ではベジタリアン向きのメニューもポピュラー。
撮影:工藤睦子
月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年12月号
編集タイアップ企画より
ボリビア多民族国
ラパス
朝食は、街角の絶品パン料理を!
*取材協力:「Saltetok(サルテトック)」東京都江東区清澄2-5-3 ☎︎03-6458-8171 ボリビア育ちのオーナーによる日本初のサルテーニャ専門店。現地の家庭料理やドリンクも楽しめる。
saltetok.instatry.site
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直訳すれば“平和なる我らの聖母”。ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・パスが、この街の正式名称だ。中心部の標高は約3650m。天空の都市とも呼ばれるラパスは、実に4つの公用語と30以上もの先住民言語、多彩な民族文化が共存するボリビアの実質的な首都。歴史建築物を有する街並みでも知られた大都市である。
近年は日本人観光客も増加中。魅力の一つが街歩き、いや食べ歩きなのだとか。そこかしこに軽食屋台や売店が立ち並ぶ。ストリートフード天国なのである。
なかでも住民のイチ推しが「サルテーニャ」。ラードを混ぜて焼いた生地は、サクッとしてほのかに甘い。その中には肉や野菜、オリーブ、ゆで卵などの具、そして旨味たっぷりのスープを包んだ惣菜パンだ。朝食として人気だが、現地の人曰く「朝食べるのは、午前中で売り切れちゃうから」とのこと。子供の頃から大好物という人がほとんどで、あふれ出るスープをこぼさず手際よく食べる姿は、ラパスのローカルたる証拠である。
パン大好きのお国柄。サンドイッチやハンバーガーの屋台も多い。店ごとにメニューもさまざまだが、共通するのは具がこぼれんばかりのボリューム感。民族衣装を纏(まと)った売り手とジーンズ姿の若者が夢中で話し込んでいたり、疲れ気味の常連客が具をさらに大盛りにしてもらったり。そこには人種や年齢を超えた温かな交流もある。路上ライブやダンスが急に始まるのも日常的。食を楽しむ時間が食事なら、この街は広くて賑やかな食卓だ。
さて、そんなラパスの朝。朝食は外で食べるにせよ、起きてすぐ家で軽めの第一食を取る人も多いという。まずはパン。付け合わせはチーズに果物程度と簡素だが、パンの香ばしい香りは元気の源となる。窓の外は真っ青なアンデスの空。明るい予感に満ちた一日の始まりだ。
おススメのパン
焼き豚と野菜マリネの組み合わせが美味。「サンドウィッチ・デ・チョラ」
現地ではサッカー観戦の友。ボリューミーなご馳走サンド
ボリビアを代表するご馳走サンド「サンドウィッチ・デ・チョラ」を、本場の味とつくりやすさを両立させたアレンジレシピで紹介します。ポイントは、ジューシーな焼き豚と爽やかな酸味と辛味の野菜マリネ、そしてトーストでもっちりした食感と小麦の甘味が豊かな食パンを組み合わせること。喉ごしが爽快な炭酸ドリンクやビールの友にもぴったりです。
おススメのパン
材料(1人分)
超芳醇(6枚切り) |
2枚 |
焼き豚(※1)(市販品でも可) |
5枚 |
野菜マリネ(※2) |
適量 |
アヒソース(※3)(市販品でも可) |
大さじ1 |
トマト(スライス) |
3枚 |
シュレッドチーズ |
大さじ1 |
塩 |
少々 |
※1 焼き豚(作りやすい分量) |
|
豚ロース肉(ブロック) |
1kg |
(A) 塩 |
小さじ2 |
(A) クミンパウダー |
小さじ1 |
(A) パプリカパウダー |
小さじ1 |
(A) 胡椒 |
小さじ1 |
(A) コンソメ(顆粒) |
小さじ1 |
※2 野菜マリネ(作りやすい分量) |
|
赤玉ねぎ |
1個 |
にんじん |
1本 |
(B) 酢 |
150ml |
(B) 水 |
150 ml |
(B) にんにく |
1片 |
(B) ローリエ |
1枚 |
(B) 鷹の爪 |
1本 |
(B) 塩 |
小さじ2 |
(B) 砂糖 |
小さじ2 |
(B) 胡椒 |
少々 |
※3 アヒソース(作りやすい分量) |
|
アヒ・アマリージョ(黄色唐辛子) |
3本 |
玉ねぎ |
1/6個 |
にんにく |
1/2片 |
(C) シュレッドチーズ |
50g |
(C) サラダ油 |
100ml |
(C) 塩 |
少々 |
(C) 胡椒 |
少々 |
作り方
- 焼き豚を作ります。(A)の材料を合わせて、豚ロース肉全体にすり込み、ラップに包んで冷蔵庫で一晩ねかせます。
- 熱したフライパンで①の全体に焼き色をつけたら、160℃に温めたオーブンで約40分焼きます。中まで火が通ったら取り出して冷まし、使う分だけスライスします。
- 野菜マリネを作ります。赤玉ねぎは薄切り、にんじんは細めの短冊切りにし、(B)の材料とともに鍋に入れて火にかけ、沸騰したら火からおろして冷まします。
- アヒソースを作ります。アヒ・アマリージョは種を取って、玉ねぎ、にんにくとともに細かく切り、(C)の材料とともにミキサーにかけてペースト状にします。
- 超芳醇は1枚の片面にシュレッドチーズを散らし、もう1枚とともにトースターでこんがりと焼きます。
- ⑤のうちチーズを散らしていないパンに②、③の赤玉ねぎとにんじんをのせ、④を回しかけたら、トマトをのせて塩をふり、⑤のチーズを散らしたパンをかぶせます。
ひとくちメモ
アヒソースに使ったアヒ・アマリージョは、辛味がマイルドな南米の唐辛子。ネット通販などで購入できます。またアヒソースに替えて、マヨネーズ+マスタードのソースもお薦め。自家製の焼き豚は冷蔵庫で4〜5日、野菜マリネは冷蔵庫で約1週間保存可能です。