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パブの食卓。料理とパンの幸せ パブの食卓。料理とパンの幸せ

アイルランド アイルランド

パブの食卓。
料理とパンの幸せ

家のリビングのようにゆっくりと食時間を楽しむのがアイリッシュパブの流儀。手前が「シェパーズパイ」、奥が「ブラウンブレッド」にシチューや焼きトマト、ベーコンなどがのるアイリッシュプレート、銘産のスタウト(黒ビール)を添えて。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2024年7月号編集タイアップ企画より

月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年7月号
編集タイアップ企画より

家のリビングのようにゆっくりと食時間を楽しむのがアイリッシュパブの流儀。手前が「シェパーズパイ」、奥が「ブラウンブレッド」にシチューや焼きトマト、ベーコンなどがのるアイリッシュプレート、銘産のスタウト(黒ビール)を添えて。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年7月号
編集タイアップ企画より

パブの食卓。料理とパンの幸せ
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パブの食卓。
料理とパンの幸せ

*取材協力:アイリッシュパブ「ケルティック・ムーン」東京都八王子市高尾町1783-6
☎︎042-673-7366 アイルランドで学んだシェフによる本場の料理や希少なクラフトビールが味わえる。www.celtic-moon.jp

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一人で入ってもみんなで飲む、食べる。それがこの国のパブの日常だ。酒場とは言え、根底には語源であるパブリックハウス(公共の家)の精神が宿る。リビングのように寛いだ空気の中、常連はもちろん一見客も温かく迎えられ、会話や音楽を楽しむ輪が自然と生まれる。アイリッシュにとって暮らしに欠かせない憩いの場だ。

そんな時間をさらに満たしてくれるのが、パブ料理。特段変わったメニューはない。ほとんどは客の誰もが慣れ親しんでいる家庭料理だ。

なかでも「シェパーズパイ」は、嫌いな人がいないと言われるほどの国民的料理。羊や牛の挽き肉を香味野菜と炒め、マッシュポテトで覆ってオーブンで焼き上げる。シンプルだけれど、ポテトの甘味と肉の滋味が心までしみわたるよう。未知の刺激的な美味よりほっとするおいしさが、パブ時間には何よりなのだ。

そしてこんな料理を引き立ててくれるのが「ブラウンブレッド」。全粒粉やオーツ麦を入れ、イーストではなくベーキングソーダ(重曹)で膨らませた伝統的なソーダブレッドだ。現在ではアイルランド食文化の象徴ともされるこのパン。国中に広がったのは意外にも19世紀半ば、歴史的な大飢饉を克服する時代と重なる。形は少し無骨でも、噛むほどに感じる深い味わい。それは困難な時代も自分たちの力で乗り越えてきた、アイリッシュの誇りでもあるのだろう。

さて、アイルランドの朝。一日の始まりにパブでゆっくりと朝食を楽しむ住民たちも少なくない。もし旅行者がそんな光景に出会えたら、話しかけてみるといい。世話好きの彼ら、きっと時間を忘れて語ってくれるはずだ。自分が愛する街の見どころを、パブの楽しさを、そして今日という日を笑顔で過ごす術を。

おススメのパン
塩バターフランスパン

リッチな風味。マッシュポテト「コルカノン」とバターが香るパン!

リッチな風味。マッシュポテト「コルカノン」とバターが香るパン!

風味豊かでなめらか。
贅沢なマッシュポテトに出会えます

朝食をしっかり食べるアイルランド。ムール貝のクリーム煮や苺などが並ぶ食卓から、今回はマッシュポテト料理「コルカノン」(手前)のレシピを紹介します。ポイントは、ゆでたじゃがいもに牛乳、バターだけでなく粉チーズを加えることと、鍋で加熱しながら練り上げること。これによりリッチな風味となめらかな食感が生まれ、バターの香り豊かなフランスパンのガーリックトーストと相性抜群。

おススメのパン
塩バターフランスパン

材料(1〜2人分)

マッシュポテト(※) 150g
長ねぎ(青い部分) 2cm
ベーコン 10g
牛乳 80ml
バター(無塩) 小さじ1/2
オリーブオイル 小さじ1/2
※マッシュポテト(作りやすい分量)
じゃがいも(中) 3個
牛乳 80ml
バター(無塩) 小さじ1
3つまみ
粉チーズ 8〜10g
[ガーリックトースト]
塩バターフランスパン 3枚
バター(無塩) 小さじ1と 1/2
ガーリックパウダー 適量
ドライパセリ 適量

作り方

  1. 最初にマッシュポテトを作ります。じゃがいもは皮をむき、一口大に切って鍋に入れ、ひたひたにかぶるぐらいの水(分量外)と塩2つまみを入れて中火にかけます。沸騰したら火を弱め、竹串がすっと通るまでゆでたら火からおろして水分を切り、マッシャーなどで潰します。
  2. ①を鍋に戻し、牛乳、バター、塩1つまみを加えて弱火にかけ、しゃもじなどで練りながら水分をとばします。ほどよい柔らかさになったら粉チーズを入れ、よく混ぜて火からおろし、味を見て足りなかったら塩(分量外)で調味します。
  3. コルカノンを作ります。長ねぎとベーコンは粗みじん切りにし、バターとオリーブオイルを温めたフライパンで炒めます。香りが出たら牛乳と②の分量を加え、鍋底の焦げもこそげ落としながら全体を練ります。水分がとび、好みの柔らかさになったら火からおろして器に盛ります。
  4. ガーリックトーストを作ります。塩バターフランスパンはオーブントースターなどでこんがりと焼き、片面にバターを小さじ1/2ずつ塗り、ガーリックパウダーとドライパセリをふって器に盛ります。食べるときに③をパンにのせてどうぞ。

ひとくちメモ

マッシュポテトは冷凍保存が可能。多めに作っておくと便利です。解凍後、牛乳を少し足して練り直せば元の味に。コルカノンのほか、料理の付け合わせにしたり、焼いてポテトケーキにしてもおいしいです。

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