1. トップ
  2. 世界の朝食
  3. 食パンの母国、サンドイッチの時間

食パンの母国、サンドイッチの時間 食パンの母国、サンドイッチの時間

英国 英国

食パンの母国、
サンドイッチの時間

英国流アフタヌーンティー。下段から「ティーサンドイッチ」のきゅうりサンドイッチ、スコーンのクロテッドクリームとジャム添え、ラベンダーカップケーキ。伝統的に食パンはトーストせず、また家庭では食パンの耳を切らないのも一般的。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2024年6月号編集タイアップ企画より

月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年6月号
編集タイアップ企画より

英国流アフタヌーンティー。下段から「ティーサンドイッチ」のきゅうりサンドイッチ、スコーンのクロテッドクリームとジャム添え、ラベンダーカップケーキ。伝統的に食パンはトーストせず、また家庭では食パンの耳を切らないのも一般的。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]
2024年6月号
編集タイアップ企画より

食パンの母国、サンドイッチの時間
英国 英国

食パンの母国、サンドイッチの時間

*取材協力:「Niki’s Kitchen英語料理教室」各国本場の味をネイティブ講師に教わる料理教室。今回は、英国カントリー料理教室スチュワート&テツさんが担当。

  • SNSでシェアする
  • x
  • Facebook

百年以上の歴史をもつ定番から今風アレンジレシピまで。名物のフル・ブレックファストを丸ごと具にするなどアイデアメニューも豊富である。あり合わせでつくられた家庭の一皿さえ、具の組み合わせに驚くことがある。知るほどに奥深いのが、英国のサンドイッチだ。

そもそもサンドイッチは、英国人にとって格別な存在。毎日のように口にする国民食であるだけでなく、さまざまな英国的風景と結びついている。彼らの愛するピクニックや観劇の友であり、パブランチの定番。なかでもアフタヌーンティーに味わうものは「ティーサンドイッチ」と呼ばれ、英国文化の象徴ともなっている。

そんな「ティーサンドイッチ」の王道の一つが“きゅうりサンドイッチ”。貴族の間でアフタヌーンティーが始まったヴィクトリア時代から伝わるサンドイッチだ。当初はバターを塗った食パンにきゅうりを挟むだけのシンプルなものが多かったというが、やがてきゅうりをヴィネガーに漬けたり、クリームチーズやハーブを合わせるなどの工夫が加えられ、現在の美味へと進化した。

「それでも基本は同じ」と、ある英国紳士。「上質なパンとバター、新鮮な素材、つくりたてであること。フレッシュなおいしさが英国サンドイッチの伝統なのです」。今や海外にも広がった優雅な愉しみは、この国の生き生きとした食の喜びを伝え継ぐものでもある。

さて、そんな英国の朝のエピソードを一つ。前出の紳士の幼い頃の話だ。母の日に映画のような朝食をプレゼントしようと、早起きしてサンドイッチをつくった彼。出来栄えは不格好だったが、美しいトレーで母のベッドに運ぶと彼女はとても驚き、おいしいと喜んでくれたそう。日本で進化した食パンの母国。そこに住む人の胸には、どんな時代も、幸福と結びついたパンの記憶がある。

おススメのパン
ロイヤルブレッド(8枚切り)

英国が愛する味。スイートピクルス&チーズ、パンは相性抜群

英国が愛する味。
スイートピクルス&チーズ、パンは相性抜群

サンドイッチの本場・英国の珠玉の味わい

英国で人気の「プラウマンズ・サンドイッチ」を紹介します。パブの定番メニュー“プラウマンズ・ランチ(農家のランチ)”から生まれたサンドイッチで、味の決め手は何種類もの野菜と果物を甘くスパイシーに煮詰めたスイートピクルス。
これはブランストンピクルの名称で知られる英国家庭の常備品にして、チェダーチーズ、バターが香る食パンと最高の相性!日本では入手しづらい現地の味を再現したレシピは必見です。

おススメのパン
ロイヤルブレッド(8枚切り)

材料(1人分)

ロイヤルブレッド(8枚切り) 2枚
バター(無塩) 小さじ2
チェダーチーズ 10g
スイートピクルス(※) 大さじ2
トマト(スライス) 2枚
レタス 1/2枚
※[スイートピクルス](250ml保存瓶×約5個分)
にんじん 1本
大根 1/4本
りんご 1個
ズッキーニ 1本
玉ねぎ 1個
カリフラワー 1/2個
デーツ(種なし。プルーンも可) 70g
きゅうりのピクルス(市販) 7本
にんにく 3片
黒糖 140g
小さじ1/2
レモン汁 大さじ2
モルトヴィネガー(りんご酢も可) 170ml
マスタードシード 小さじ1
オールスパイス 小さじ1
カイエンペッパー 小さじ1/2

作り方

  1. スイートピクルスを作ります。にんじん、大根、芯をくりぬいたりんご、ズッキーニは皮をむき、玉ねぎ、カリフラワー、デーツ、きゅうりのピクルスとともに5mm〜1cm角程度に刻みます。にんにくは細かく刻みます。
  2. 鍋に①、その他すべての材料を入れて中火にかけ、沸騰したら火を極弱火にし、ときどきかき混ぜながら約2時間煮ます。鍋底が焦げ付きそうなときは水少々(分量外)を足して調整してください。
  3. ロイヤルブレッドはそれぞれの片面に、室温に戻したバターを塗ります。
  4. ③のロイヤルブレッド1枚を、バターを塗った面を上にして置き、2〜3mm程度の厚さにスライスしたチェダーチーズ、常温に冷ました②の分量、トマト、レタスを順に重ね、もう1枚のロイヤルブレッドを、バターを塗った面が内側にくるようにしてかぶせます。
  5. ④を食べやすいよう斜め半分に切って器に盛り、好みでスコッチエッグやサラダなど(いずれも分量外)の副菜を添えます。

ひとくちメモ

スイートピクルスは作ってすぐに食べられますが、冷蔵庫で2週間ほど寝かせると味が馴染んでさらにおいしくなります。煮沸消毒した保存瓶に詰めて密封し、冷蔵庫で数カ月〜半年、開封後も1カ月程度は保存が可能です。

世界の朝食バックナンバー

人気レシピランキング

閲覧レシピ

レシピまとめからレシピを探す

ヤマザキッチンコラム

スペシャルコンテンツ

人気のレシピ一覧