ブラジル連邦共和国
ホットドッグは山盛りポテト!
日本ホットサンドの故郷
ブラジル流ホットドッグの「カショーホケンチ」。マヨネーズを塗ったホットドッグ用のパンに、ソーセージとマッシュポテトを挟み、スティックポテトを散らしてケチャップ&マスタードをかけるのが基本スタイル。屋台や店、地域、家庭ごとにも多彩なトッピングや味つけがある。
撮影:牧田健太郎
月刊ダンチュウ[dancyu]
2021年 7月号
編集タイアップ企画より
ブラジル流ホットドッグの「カショーホケンチ」。マヨネーズを塗ったホットドッグ用のパンに、ソーセージとマッシュポテトを挟み、スティックポテトを散らしてケチャップ&マスタードをかけるのが基本スタイル。屋台や店、地域、家庭ごとにも多彩なトッピングや味つけがある。
撮影:牧田健太郎
月刊ダンチュウ[dancyu]
2021年 7月号
編集タイアップ企画より
ブラジル連邦共和国
ホットドッグは山盛りポテト!日本ホットサンドの故郷
*取材協力:宮本ヒルさん。サンパウロ出身のマルチクリエーター。語学教室、YouTubeなどを中心に活躍中だが、料理にも定評あり。
brazilian-cooking.com
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すべてが光り輝いている。太陽の国・ブラジル。まばゆいほどの陽光や青い海、熱帯雨林の大自然はもちろん、都市ではアートも落書きも混じり合い、あふれる色彩が訪れる人を魅了する。ここでは街角の屋台も彩りの一部。周りの色に負けじと派手なボディを競い合っている。
そんな屋台で人気の食べ物が「カショーホケンチ」。ポルトガル語でカショーホは“犬”、ケンチは“熱い”の意味。つまりホットドッグだが、ブラジル流はひと味違う。マヨネーズをたっぷり塗ったパンに挟むのは、ソーセージと山盛りのマッシュポテト。散らしたスティックポテトが、食感にアクセントを添える。食べごたえも十分。皆、その場でかぶりついて街へ、海へと駆けて行く。
家庭料理としても親しまれていて、「うちのマッシュポテトは真似できないよ」「いや、あの店のトマトソースで煮込んだソーセージが最高なんだ」……。喋り出すと止まらない。食と会話を大らかに楽しむのも、彼らの元気の源だ。
そもそも、南米のサンドイッチ大国・ブラジル。名物サンドも数多くあるが、日本と不思議な縁で繫がっているのが「バウル」。ブラジル流バゲットにローストビーフ、チーズ、トマトやピクルスなどを挟んだホットサンドで、発祥は1930年代。ある人物がサンパウロ州バウル市の行きつけの店で特注、口伝えで瞬く間に広まったという。
このバウル。ブラジルには専用の調理器具まであり、それをヒントに誕生したのが食パンを使う日本の直火焼きホットサンドメーカーなのだとか。
さて、ブラジルの朝と言えば、全国的によく見かける光景がある。人々がパダリア(パン屋さん)へパンを買いに行く姿だ。朝食に欠かせないのは、一杯のコーヒーとおいしいパン。ちょうど南半球は冬。太陽の国にも雨の日も曇りの日もある。それを輝かせるのは、暮らしの中のさりげないひとこま。日々繰り返す、幸せのリズムなのだ。
おススメのパン
ルーツはブラジルの「バウル」!? 食パンでつくる日本のホットサンド
外はカリッ、中はフワッとして耳までおいしい! ホットサンドの原点の味を、つくりやすいアレンジレシピで紹介します
具を挟んだ2枚の食パンを型に入れ、直火で香ばしく焼き上げる──。トーストサンドとはまた違うおいしさで、人気再燃中のホットサンド。これをつくるためのホットサンドメーカーは、ブラジルのホットサンド「バウル」専用の調理器具をヒントに、食パン用に開発されたものです。今日では、ブラジルでもさまざまな「バウル」のアレンジレシピがありますが、オリジナルの具はローストビーフ、モッツァレラチーズ、トマト、ピクルス、オレガノ。今回は、その原点の味をつくりやすいアレンジレシピで紹介します。
おススメのパン
材料(1人分)
超芳醇(8枚切り) |
2枚 |
バター(またはマーガリン) |
小さじ1 |
シュレッドチーズ |
40g |
トマト(スライス) |
3枚 |
ピクルス(スライス) |
3枚 |
ポークハム |
2枚 |
オレガノ(ドライ) |
適量 |
作り方
- 超芳醇は、それぞれの片面にバターをまんべんなく塗ります。
- ①の1枚を、バターを塗った面を下にしてホットサンドメーカーの中に置き、シュレッドチーズ20g、オレガノ少々、トマト、ピクルス、ポークハム1枚、シュレッドチーズ10g、オレガノ少々、ポークハム1枚、シュレッドチーズ10gを順にのせます。
- ②の上から、もう1枚のパンをバターを塗った面を上にしてかぶせ、ホットサンドメーカーのフタを閉じ、弱〜中火にかけて片面2分ずつ焼きます。食べやすく切って、器に盛りつけます。
ひとくちメモ
近頃は、さまざまな具、多彩なアレンジで楽しまれている日本式ホットサンド。今回のレシピは、ルーツと言われる「バウル」のオリジナルをイメージしたものです。「超芳醇」は8枚切りを使用していますが、もっとボリュームがほしいときは6枚切りでもOK。焼き加減は、ホットサンドメーカーを開けてときどき中身を確認しながら調整してください。