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国境の街の奇跡。パンとサラダの出合い 国境の街の奇跡。パンとサラダの出合い

メキシコ合衆国ティフアナ メキシコ合衆国
ティフアナ

国境の街の奇跡。
パンとサラダの出合い

元祖「シーザーサラダ」。ロメインレタスは芯に近い内葉のみを使用。ドレッシングは卵黄、アンチョビ、マスタード、ウスターソース、ライム果汁、オリーブオイルなど。なおクルトンは、オリジナルレシピでは現在のガーリックトーストでなく、バゲットを揚げただけだったとか。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2021年 10月号

月刊ダンチュウ[dancyu]
2021年 10月号
編集タイアップ企画より

元祖「シーザーサラダ」。ロメインレタスは芯に近い内葉のみを使用。ドレッシングは卵黄、アンチョビ、マスタード、ウスターソース、ライム果汁、オリーブオイルなど。なおクルトンは、オリジナルレシピでは現在のガーリックトーストでなく、バゲットを揚げただけだったとか。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2021年 10月号

月刊ダンチュウ[dancyu]
2021年 10月号
編集タイアップ企画より

国境の街の奇跡。パンとサラダの出合い
メキシコ合衆国ティフアナ メキシコ合衆国ティフアナ

国境の街の奇跡。パンとサラダの出合い

*取材協力:「サルシータ」東京都港区南麻布4-5-65 地下1階 ☎︎03-3280-1145 メキシコ料理界の第一人者、森山光司シェフの店。
salsita-tokyo.com

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1924年7月4日、場所はアメリカ・カリフォルニア州と国境を接するメキシコ北端の街・ティフアナ。世界で最も有名なサラダの一つが、ここで生まれたという。

「シーザーサラダ」。当時のアメリカは禁酒法の真っ只中。ティフアナは、自由な空気を求めるアメリカ人観光客たちで連夜のように賑わっていた。そんな彼らをもてなすため、イタリア系移民のレストランホテル・オーナーが、即興でつくったのが最初とか。彼の名はシーザー。ホテルは今も健在で当時のレシピを受け継いでいる。

この元祖、見た目は実にシンプルだ。野菜はロメインレタスのみ。クルトンというよりスライスしたバゲットが無造作にのり、パルメザンチーズが散らされている。だが、味わいは驚くほど豊か。卵黄やアンチョビ、マスタードなども加わる濃厚なドレッシングで和えたロメインレタスは瑞々しく爽やかで、揚げるかトーストしたバゲットの香ばしい食感が格好のアクセントになる。

ロメインレタスとドレッシングとパン、どれ一つ欠けても成り立たないハーモニー。これがメキシコ料理かと問われればおそらく違うし、またアメリカ料理でもイタリア料理でもないだろう。あえて言えば、誕生時から国籍にとらわれないコスモポリタンなサラダ。あの時代のこの街でこそ生まれた奇跡のように思われるのだ。

そして2021年──。ティフアナはメキシコ有数の観光都市であり続け、時代の流れの中でお洒落なカフェやレストランもますます増えた。とはいえ、約100年前も今も変わらぬ地元の食文化もある。

その一つが朝食や昼食、軽食としても人気のメキシコ風サンドイッチ「トルタ」。一見、普通のバゲットサンドだが、頬張ればトマトやアボカド、チーズ、ハムなどに加え、風味豊かなサルサや滋味深い豆のペースト、ピリリと辛いハラペーニョ……。国境の街で出合う、メキシコならではの味がここにある。

おススメのパン
スペシャルパリジャン

メキシコでタコスと並ぶ人気!国民的サンドイッチ「トルタ」

メキシコでタコスと並ぶ人気!国民的サンドイッチ「トルタ」

ポイントは、豆ペーストと酢漬けハラペーニョ。家庭で楽しめる本場メキシコの味!

メキシコ全土で、ソウルフードのタコスと並ぶほどに愛されるサンドイッチ「トルタ」。具の組み合わせは多彩で、現地では“ボリージョ”と呼ばれるソフトなメキシコ風フランスパンでつくるのが一般的ですが、今回は身近なバゲットを使ってアレンジ。味の決め手は本場そのままのレシピでつくる豆ペースト(フリホーレス・レフリートス)と、酢漬けハラペーニョです。

おススメのパン
スペシャルパリジャン

材料(1人分)

スペシャルパリジャン 1/3本
豆ペースト(※) 大さじ1強
レタス 1枚
ももハム 30g
ゴーダチーズ(スライス) 20g
トマト(スライス) 1と1/2枚
酢漬けハラペーニョ(市販のもの) 1/2本〜お好みの量
アボカド(スライス) 1/8個
マヨネーズ 小さじ1
※[豆ペースト](作りやすい分量)
黒豆(乾豆/小豆やウズラマメも可) 300g
玉ねぎ(スライス) 1/2個
にんにく(スライス) 1〜2片
大さじ1/2
サラダ油 大さじ2
800ml

作り方

  1. 豆ペーストを作ります。黒豆はザルにあけて洗い、分量の水とともに鍋に入れて一晩戻しておきます。
  2. 鍋にサラダ油をひいて中火にかけ、玉ねぎ、にんにくをしんなりするまで炒めたら、①を加えて約2時間、途中、水を足しながら弱火でコトコト煮ます。豆が指で押すと潰れるぐらいになったら火を止めて常温くらいまで冷まし、塩を加えてミキサーやマッシャーなどでペースト状にします。
  3. スペシャルパリジャンは厚みを半分に切ってトースターで焼き、下側のパンの上に②の豆ペーストを分量分塗り、その上にちぎったレタス、ももハム、ゴーダチーズ、トマト、食べやすく切ったハラペーニョ、アボカドを順にのせます。
  4. もう片方のパンの内側にマヨネーズを塗り、③にかぶせます。

ひとくちメモ

豆ペーストは、このレシピの味の要。冷蔵庫で1週間ほど保存がきくので、時間があるときに作りおきしておくと便利です。これだけをパンに塗って食べても美味。また、圧力鍋を使えば煮る時間は1/3〜1/4ほどに短縮できます。

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