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酵母が育む美味!皇帝のパン、日々の歓び 酵母が育む美味!皇帝のパン、日々の歓び

オーストリア共和国 オーストリア共和国

酵母が育む美味!
皇帝のパン、日々の歓び

「カイザーゼンメル」にレバーケーゼを挟んだ「レバーケースゼンメル」。レバーケーゼは、オーストリアや南ドイツでポピュラーなミートローフで、食感はソーセージのよう。これを売る精肉店では、サンドイッチ用のパンも売っていることが多い。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2022年 3月号編集タイアップ企画より

月刊ダンチュウ[dancyu]
2022年 3月号
編集タイアップ企画より

「カイザーゼンメル」にレバーケーゼを挟んだ「レバーケースゼンメル」。レバーケーゼは、オーストリアや南ドイツでポピュラーなミートローフで、食感はソーセージのよう。これを売る精肉店では、サンドイッチ用のパンも売っていることが多い。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]
2022年 3月号
編集タイアップ企画より

酵母が育む美味!皇帝のパン、日々の歓び
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酵母が育む美味!皇帝のパン、日々の歓び

*取材協力:「Bitte(ビッテ)」東京都千代田区永田町2-9-6 十全ビル1階 ☎03-3597-4258 ウィーンで修業したシェフによるヨーロッパ各国料理の店。
bittebitte.jp

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パンの歴史は発酵の歴史と繋がっている。古代メソポタミアで誕生したと言われるパンが、酵母と出合ったのは紀元前3000年以上前。偶然起こったとされる生地の発酵により、人々はそれまでにない風味や弾力を持つパンを味わう幸福を手に入れた。

それから数千年の時を経て、発酵が科学的に解明されたのは近代ヨーロッパでのこと。19世紀末には、パンに適した酵母=イーストの量産培養が実現。質量ともに安定した近代製パンの時代がここに始まる。

その舞台となったのが、オーストリアだ。ちなみにイーストは、英語で酵母の意味。添加物と誤解されることも少なくないが、自然から取り出したれっきとした酵母である。技術とともに花開いたパン文化は今も受け継がれ、世界のパン王国の一つとして多彩なパンが楽しまれている。

代表格が「カイザーゼンメル」。名前の由来は諸説あるものの、実際、皇帝や貴族の食卓に上る特別なパンだったという。

そんな“皇帝のパン”も今や国民的なテーブルロール。食事パンに、サンドイッチにと広く愛され、特にオーストリア・南ドイツ風ミートローフのレバーケーゼを挟んだ「レバーケースゼンメル」は朝食や軽食の定番だ。軽い食感と小麦の風味が際立つパンに、塩気とスパイスの効いたレバーケーゼ。シンプルこの上ない組み合わせだが、これが旨い。家で、カフェで、街角で、人々の心も胃袋も満たしている。

このカイザーゼンメル、焼きたてがまた格別だ。早朝のベーカリーでカイザーゼンメルを買い、家路を急ぐ人々の姿はウィーンなど都市の日常風景。これを食卓の主役に据え、ほかにはあり合わせのハムやレバーケーゼ、チーズ、ジャム、ペーストなどが少々。「朝一番に食べるパンは、何よりおいしいからね」と現地の人。

発酵が美味を育み、悠久の時を経て受け継がれてきた幸せ──。この国の日々の歓びは、パンとともにある。

おススメのパン
ロイヤルブレッド

パン王国の“パンの友”。フレッシュなおいしさ「リプタウアー」

パン王国の“パンの友”。フレッシュなおいしさ「リプタウアー」

ボウル1つで混ぜるだけ!トーストの新たな魅力と出合えます

世界有数のパン王国・オーストリアは、パンに塗るペースト類など“パンの友”が豊富。なかでもフレッシュチーズがベースの「リプタウアー」は、家庭ごとにレシピがあるとまで言われる定番。作り方は簡単!パプリカや玉ねぎの新鮮な風味、程よい酸味とスパイス感で、いつものトーストをさらにおいしく楽しめます。

おススメのパン
ロイヤルブレッド

材料(4人分)

ロイヤルブレッド(6枚切り) 4枚
アサツキ(みじん切り) 適量
【A】
バター 100g
クワルク(水切りヨーグルトで代用可) 50g
サワークリーム 大さじ1
玉ねぎ(みじん切り) 1/4個分
赤パプリカ(みじん切り) 1/4個分
にんにく(みじん切り) 少々
マスタード 少々
パプリカパウダー 少々
クミンパウダー 少々
少々
胡椒 少々

作り方

  1. リプタウアーを作ります。【A】のバターは室温に戻し、残りの【A】の材料とともにボウルに入れ、ペースト状になるまで練り混ぜます。
  2. ロイヤルブレッドは、オーブントースターで香ばしく焼き、斜め半分に切ります。
  3. ②に①を塗り、アサツキをふります。量はそれぞれお好みで。あればラディッシュなどの生野菜(分量外)を添えます。

ひとくちメモ

クワルクは、ドイツのフレッシュチーズ(オーストリア名:トプフェン)。最近は日本のスーパーでも見かけるようになりましたが、手に入らない場合は、水切りしたプレーンヨーグルト(時間は冷蔵庫で1〜2時間/固めがお好きな場合は半日〜1日)で代用できます。現地でも楽しまれている、ゆで卵やピクルスをのせるなどのアレンジもお薦めです。

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