マカオ
知られざるカレー地帯、
愛しのパン!
マカオを代表するスパイス&カレー料理2種。鶏肉のグリルにココナッツ風味のカレーソースをかけた「アフリカンチキン」と、カレー餡を春巻きの皮で包んで揚げた「カレーパイ」。どちらも店ごとに味やスタイルが大きく違うのも特徴。カレーパイは点心としても愛されている。
撮影:牧田健太郎
月刊ダンチュウ[dancyu]
2022年 9月号
編集タイアップ企画より
マカオを代表するスパイス&カレー料理2種。鶏肉のグリルにココナッツ風味のカレーソースをかけた「アフリカンチキン」と、カレー餡を春巻きの皮で包んで揚げた「カレーパイ」。どちらも店ごとに味やスタイルが大きく違うのも特徴。カレーパイは点心としても愛されている。
撮影:牧田健太郎
月刊ダンチュウ[dancyu]
2022年 9月号
編集タイアップ企画より
*取材協力:「Niki’s Kitchen英語料理教室」各国料理をネイティブ講師に教わる教室。今回はマカオの食に詳しいジャニタ先生が担当。
www.nikikitchen.com
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世界有数のカジノ都市。最新鋭のホテルやアミューズメント施設が続々と誕生し、アジア屈指の統合型リゾートとしても注目されるマカオ。そんなこの街の大きな魅力が、食。本場の広東料理に加えて旧宗主国であるポルトガルの料理、さらには大航海時代、ポルトガル船が各国の経由地から持ち込んだ食材や調理法も融合し、独自のグルメワールドが形成されている。
インドのゴアから伝わったとされるスパイス文化はその筆頭。実は知られざるカレー地帯。肉や魚介類の各種カレーから麺、炒め物、煮込みまで、街を歩けば多彩な“カレー料理”に出合えるのだ。
なかでも代表的なのが「アフリカンチキン」。スパイスでマリネした鶏肉のグリルに、ココナッツ風味のカレーソースがたっぷり。ルーツはポルトガルの船乗りがアフリカで食べた料理とされるが、現地を探しても同じものはない。アジア各地の文化も融合した多国籍な美味は、この土地の歴史が詰まったマカオの味そのものだ。
もう一つ、スナックとして愛されているのが「カレーパイ」。カレー餡を包む生地は、店によってサモサ風あり、パン生地ありと、味の変化が楽しめる。パン屋が多い古い路地などでは、空き時間に買い食いをする住民たちの楽しげな様子も風物詩。カジノ街とはガラリと変わる庶民的な風景も、マカオの魅力の一部である。
それにしても東京都の約60分の1の面積に、多様なものが詰め込まれた土地である。住民の国籍や出身地も千差万別。共通するのはお隣の広東人や香港人も認めるほどの自分の住む土地への誇りと愛だ。
そんなマカオっ子は朝から食欲旺盛。昔ながらの大衆食堂や喫茶店では、ボリューミーなサンドイッチなどをぺろりと平らげ、元気に仕事に向かう姿が見られる。彼ら一人一人が夢の街を支えている。そのパワーの源はやはり、遠い昔からこの土地で育まれてきたおいしさという幸福である。
おススメのパン
マカオの定番・卵サンドイッチ「コンビーフエッグサンド」
卵のコクとコンビーフの塩味、生でおいしいパンも味わいの決め手
パン好きのマカオ人にとって、サンドイッチは人気の朝食。「コンビーフエッグサンド」は、スクランブルエッグでコンビーフを包み、柔らかな食パンで挟んだシンプルな一品。卵のコクとコンビーフの塩味、食パンの風味がマッチし、特別な調味料なしでも十分おいしい。(奥は、シュガー入りの甘い豆乳と、マカオ名物のエッグタルト)
おススメのパン
材料(1人分)
ロイヤルブレッド(6枚切り) |
2枚 |
卵 |
2個 |
コンビーフ |
1/3缶 |
白胡椒 |
少々 |
塩 |
少々 |
バター |
適量 |
サラダ油 |
大さじ1 |
作り方
- 卵をボウルに割り入れ、泡立てないようにていねいに溶いたら、白胡椒、塩を加えてよく混ぜます。
- フライパンにサラダ油をひいて中火にかけ、①を注ぎ入れて、スクランブルエッグを作ります。半熟状になったらバットなどに取り、丸く広げます。
- ②の中央にコンビーフをほぐしながらのせ、卵をオムレツ状に折りたたみます。
- 室温に戻したバターをロイヤルブレッド1枚の片側に塗り、バターを塗った面を上にして③をのせたら、もう1枚のロイヤルブレッドで挟みます。
- ④を食べやすいように縦半分に切り、器に盛ります。
ひとくちメモ
マカオでは、ほぐしたコンビーフを卵液に混ぜてからスクランブルエッグを作るパターンも人気。いずれも簡単なレシピなので、2人以上で食べるなら、両方作って取り分けるのもお薦めです。