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日本酒とパン!古くて新しい関係 日本酒とパン!古くて新しい関係

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日本酒とパン!
古くて新しい関係

日本の伝統的な発酵種である“酒種”を使った饅頭の元祖とされる「酒まんじゅう」。九州、北陸、近畿、関東など全国各地の麦の産地を中心に、現在まで続く郷土銘菓となっている。行事食として用いられるほか、昔は一般家庭でも手づくりをしていたそう。スタンダードなスタイルは、酒種で発酵させた小麦の生地に小豆餡を包んで蒸し上げたもの。地域によっては表面を焼いたり、茶饅頭に仕立てた個性派もある。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]2023年 3月号編集タイアップ企画より

月刊ダンチュウ[dancyu]
2023年 3月号
編集タイアップ企画より

日本の伝統的な発酵種である“酒種”を使った饅頭の元祖とされる「酒まんじゅう」。九州、北陸、近畿、関東など全国各地の麦の産地を中心に、現在まで続く郷土銘菓となっている。行事食として用いられるほか、昔は一般家庭でも手づくりをしていたそう。スタンダードなスタイルは、酒種で発酵させた小麦の生地に小豆餡を包んで蒸し上げたもの。地域によっては表面を焼いたり、茶饅頭に仕立てた個性派もある。
撮影:牧田健太郎

月刊ダンチュウ[dancyu]
2023年 3月号
編集タイアップ企画より

日本酒とパン!古くて新しい関係
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日本酒とパン!古くて新しい関係

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日本酒とパン。一見、遠く思われがちな二つは深い歴史で繋がっている。繋ぐのは“酒種”。パンづくりで生地をふんわりさせ、風味や食感の良さを引き出す発酵種の一つで、日本酒造りの工程を応用してつくられる。日本発の伝統的なパン種だ。

酒種のパン種としてのルーツは、一説によれば鎌倉時代。中国からもたらされた蒸しパン・饅頭(マントウ)に由来するという。小麦粉の生地を麹の力で発酵させ、おいしさを引き出す画期的な製法。そこから生まれたのが、日本初の饅頭(まんじゅう)とも言われる「酒まんじゅう」で、以来、酒種は主に和菓子の世界で数百年にわたって伝承されてきた。

酒種が西洋パンに出合うのは明治時代。未だイーストが普及する以前、日本では菓子パンや食パンにも酒種が使われていた。酒種を加えたパンは、しっとりとした食感と日本酒を思わせるほのかな香りが特長とされ、今なお酒種を愛用するパン職人は少なくない。日本ならではのパンの味わいを、目立たないところで支え続けている。

そんな日本酒とパンの関係が新たなステージを迎えたのはここ数年のこと。「フルーツサンド」がブームになる中、果実の甘味と酸味、乳製品であるクリームのニュアンスが、特にフルーティーで爽やかな吟醸酒と相性がいいことが発見され、日本酒のプロや料理家たちが提案するペアリングとして話題を集めることになった。クリームに酒粕やスパイス、蜂蜜などを加えた新作レシピも次々と誕生している。

製パンからペアリング、さらにレシピ開発まで──。改めて思うのは、美味に対する日本人の飽くなき探究心だ。もともとフルーツサンド自体が日本発祥のサンドイッチで、最近ではお洒落な朝食としても注目されている。そのおいしさを支えているのは、日本の食パンのしっとりとした柔らかさとなめらかな口溶けの良さ。日本のパン文化の成果の一つが、身近なサンドイッチの中にある。

おススメのパン
ふんわり食パン

お洒落な朝食に。日本酒ペアリングも注目!「フルーツサンド」4種

お洒落な朝食に。日本酒ペアリングも注目!「フルーツサンド」4種

クリームに胡椒や蜂蜜などで一工夫。大人味のフルーツサンドです

時期は定かでないものの、日本のフルーツパーラーで誕生したとされる「フルーツサンド」。日本酒とのペアリングという新しい楽しみも加わり、ブームはまだまだ続きそうです。今回は、フルーツに苺、蜜柑、キウイ、バナナの4種をセレクト。クリームには胡椒や蜂蜜、柚子皮などをプラスし、それぞれのおいしさを引き立てたアレンジレシピでお届けします。

おススメのパン
ふんわり食パン

材料(4人分)

ふんわり食パン(8枚切り) 8枚
4粒
蜜柑 2個
バナナ 1本
キウイフルーツ 1個
[クリーム4種]
【苺サンド】
クリームチーズ 20g
生クリーム 50g
砂糖 大さじ1
【蜜柑サンド】
生クリーム 50g
砂糖 大さじ1
柚子皮(すりおろす) 適量
【キウイサンド】
生クリーム 50g
砂糖 大さじ1/2
蜂蜜 小さじ1
黒胡椒(粗挽き) 小さじ1/3
【バナナサンド】
生クリーム 50g
砂糖 大さじ1
酒粕 小さじ1
小さじ1

作り方

  1. フルーツを切ります。苺はヘタと先端を切り落として5mm厚さの輪切り、蜜柑は小房に分けて薄皮を取り、バナナは5mm厚さの輪切り、キウイは5mm厚さの半月切りにします。
  2. [クリーム4種]を作ります。【苺サンド】のクリームは、ボウルでクリームチーズを柔らかくなるまで泡だて器で混ぜたら生クリームと砂糖を加え、9分立てになるまでさらに撹拌します。【蜜柑サンド】のクリームは、ボウルに生クリームと砂糖を入れ、泡立て器で9分立てになるまで撹拌したら、柚子皮を加えて混ぜ合わせます。【キウイサンド】のクリームは、ボウルに生クリームと砂糖、蜂蜜を入れ、泡立て器で9分立てになるまで撹拌したら、黒胡椒を加えて混ぜ合わせます。【バナナサンド】のクリームは、ボウルに生クリームと砂糖を入れ、泡立て器で9分立てになるまで撹拌したら、湯で溶いた酒粕を加えて混ぜ合わせます。
  3. サンドイッチを組み立てます。ふんわり食パン1枚ごとに、②をそれぞれ半量より少し多めに取って全体に伸ばし、①のフルーツをそれぞれクリームに埋め込むようにして並べます。サンドイッチを三角形に切ることを想定し、まず対角線上に並べてから空いた部分を埋めていくと、断面が美しく仕上がります。
  4. ふんわり食パン1枚ごとに、②の残りをそれぞれ塗り、それぞれの③の上に重ねたら、手のひらで優しく押すようにしてなじませてからラップでしっかりと包み、冷蔵庫で30分〜1時間くらい休ませます。
  5. ラップを外し、パンを押さないように気をつけながら、対角線上に包丁を入れて4等分にし、1人分ずつ器に盛ります。

ひとくちメモ

フルーツ、クリーム、パンの一体感を生み出すコツは、冷蔵庫で冷やすこと。冷やしてもおいしく、耳までしっとり柔らか、ほのかな発酵の風味も感じられる「ふんわり食パン」がぴったりのレシピです。時間がない朝には、前の晩に作り、冷蔵庫で1晩休ませてもOKです。

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